あずまん節と勝川俊雄氏の説得力

ゲンロン動画2本観た

観たのは下の2本、
勝川俊雄×東浩紀「日本が漁業後進国になった理由」
さやわか×海猫沢めろん×東浩紀「コミュニケーションは想像力を超えるか――ゼロ年代の終わりと10年代の行方」

どちらも面白いんだけど、特に勝川俊雄氏の日本の漁業状態が以下に非戦略的で自殺的(念のため勝川氏はこういう乱暴な表現は使っていない)なのかを冒頭40分ほどスライドで示しながら説明するところから始まるんだけど、その説明に非の打ち所がなく、日本が本来もっている漁業のポテンシャルを全く活かせていない事実をここまで論理的に示されると鬱になってくる。
漁師、水産庁、政治家の各々は全く悪気がないのだけど、結果的に現状維持の状態になってしまい。科学的、統計的に裏打ちのある漁業を行う下地が一向に敷かれないらしい。漁師は日々の生活があるから、取れるだけの魚を取りたい。政治家は支持してくれる地方漁師の要望に応えるために漁獲量制限を設ける法案は通せない。水産庁は政治家の指示がないと動けない、ということらしい。地獄絵図である。
更に勝川俊雄氏からでる重要な指摘は、これはなにも漁業に限った政治構造ではなくて、一般的に見られるものであり、日本の政治構造を象徴するものである、というもの。
漁業分野でノルウェーを筆頭に、先進国から水をあけられている。そしてそれは水産庁が科学的な調査を根拠に漁獲量制限を設けることが出来ていないからである、という話だけでも随分とショックなのに、確かにこれはより広く一般に日本国内の状態に見られるというのは頷けるし、変革を嫌う国の正体を見た気がする。

続いて、さやわか、海猫沢めろん、東浩紀の鼎談イベントは、気楽なもので、サブカル漫談としてラジオ感覚で流して楽しめる内容。
撮影されたのが3年以上前と古いので話している内容は最近ではないけど、当時のゲンロン界隈の様子を知りたい人にとっては面白い内容だろう。特に濱野智史が当時プロデュースしていたPIP(Platonics Idol Platform)というアイドルのくだりは笑える。

森博嗣の「φは壊れたね」の記事を書いた

前々からやりたかった内容。φは壊れたねをパラパラめくってストーリを思い出しながら、簡単にまとめてみた。
ウィトゲンシュタインの論理哲学論考からの引用が各章に差し込まれていて、オサレな感じがする。
今一作品目である「φは壊れたね」とウィトゲンシュタインの哲学は通底しているはずなんだけど、俺の知識と理解力の欠如によって分からないことだらけで満足のできる文章を書くことができなかった。独我論という言葉聞いたことがあっても何も知らないに等しい。
デカルト、フッサール、ハイデガー、そしてウィトゲンシュタインみたいな哲学史の連なりがあるんだとかないんだとか。
哲学の勉強したいけど、お金にならないのが辛い。人に話してもうざがられるし。
続けてGシリーズは順番に再読して、感想とか解説を書いていく。