混物語 しおぎレンジャー

映画特典

このミニ小説は劇場アニメ傷物語 冷血編の来場者特典として配布されたもので、31ページというコンパクトな文章量。

登場人物

阿良々木暦 – 物語シリーズの主人公。本ストーリーでは18歳になりたて。

萩原子荻 – 澄百合学園三年生、学園総代表、文武両道、策師。

紫木一姫 – 澄百合学園一年生、糸使いの曲絃師、主な任務は索敵、蜘蛛のように見えない糸を巧みに使う。

西条玉藻 – 澄百合学園一年生、刃渡り15センチのナイフを使う狂戦士。

超まとめ

物語の置かれた時間軸は「傷物語」と「猫物語(黒)」のちょうど間。

ヴァンパイアの力を失った阿良々木暦は3人の女子高生に路上で命を狙われる羽目になるところから始まる。
右の道からは西条玉藻が、左の道からは紫木一姫が、後ろの道からは萩原子荻がそれぞれ迫ってくる。
三叉路の中央に立つ、阿良々木暦はどの道を進むか迫られる。

ゲームブック(読者が選択肢に沿ったページを開くことで、その選択肢に沿った物語展開が書かれている)の作りになっている。
3つあるどの選択肢を選んでも阿良々木暦はそれぞれの殺し屋に殺されてしまう結末が書かれている。
しかし、実はそれまで書かれていた内容は阿良々木暦の脳内シミュレーションであることが明かされる。

3方行き詰まりになった阿良々木暦は妙案を思いつく。
一番足の遅い紫木一姫のルートを進み、後ろからやってくる萩原子荻から逃げる。
阿良々木暦が紫木一姫と遭遇する前に萩原子荻は以前、阿良々木暦が立って悩んでいた三叉路に差し掛かる。
萩原子荻も阿良々木暦と同様に左右どちらへ進むべきか悩む。
その結果、阿良々木暦が紫木一姫ルートを進んだ時には逃げ道がない(なぜなら彼女の能力は行き手を塞ぐ蜘蛛の巣だから)ので萩原子荻が追う必要はない、一方で、西条玉藻は阿良々木暦を打ち逃している可能性がある、と萩原子荻は判断し、狂戦士が待ち構える右ルートを進む。
萩原子荻が右ルートに進んだ所で、阿良々木暦は急転回し紫木一姫を逆走して、元居た三叉路に戻り三者をやり過ごし逃げるに成功できる。
以上を脳内で計算した阿良々木暦はこれを実行することを決意する。
実際どうなったのか本書には書かれていないが、23歳まで生き延びたという結果を見るに上手く逃げおおせたに違いない。

おもしろポイント

30ページという限られた分量の中で上手くキャラクタを活かした上でゲームブック要素とメタ分析展開を用意してオチをつけるあたりに西尾維新の才能を感じる。